マーケティング&リサーチ用語集

【た】  
  ダイレクト・マーケティング
  一般にダイレクト・マーケティングとは生産者(メーカー)から消費者に直接商品を販売する事をいう。具体的には、工場での直接販売、メーカーのセールスマンによる訪問販売などが代表例である。最近は通信販売、インターネット通販などの無店舗販売が成長するにつれ、(1)顧客のデータベースを利用する顧客リコメンデーションシステム(2)市場に効果的にアプローチするメディア選定(3)商品情報・生活情報を兼ね備えたマーチャンダイジング(4)受注と配送や代金回収などの一連の処理を一体化した形態を、ダイレクト・マーケティングと呼ぶ場合が多い。単に電話で直接セールスを行うのは、ダイレクトマーケティングとは言わない。
   
  ターゲット・マーケティング
  マス・マーケティングに対してある特定の市場標的(マーケティングターゲット)に訴求するマーケティング手法を指す。 ターゲットとしては、様々な生活属性、多様な欲求、嗜好、購買基準を有する消費者によって市場を細分化する。 企業は、主要な市場区分を行い、特定顧客層ごとに市場標的を決定し、これに対して商品開発、商品化計画を立案する。ターゲット・マーケティングの理想型は、商品選択傾向へのかたより、オピニオンリーダーや特定商品にこだわり、支出も大きな消費者、購買組織のニーズ、欲求に適合したカスタマイズされたマーケティングといえる。
   
  多変量解析法
  多変量解析法は、複数の変数によるデータからこれらの各観測値が相互になんらかの関係にある関連を有するものであると考え、分析する統計的解析法である。 多変量解析法には、通常は、主成分分析、因子分析、正準相関分析、関数関係の解析、判別関数分析などが含まれる。マーケティングリサーチの分野でも古くから応用され、またこれらの変化した解析法や定性調査との組み合わせも試みられている。
   
  単一指数法
  調査資料を第一次的に整理する方法の一つ。任意要素法とともに代表的な整理法である。任意要素法は複数のマーケティング的要素を選択し、使用する。これに対し、単一指数法は特定の要素を一つだけ利用する方法である。 この方法の特徴は、特定のマーケティング要素を一つだけ利用するので、データに整合性を持たせる必要がなく、また資料の入手も比較的容易なことや、データの処理が簡単で判断がしやすいことなどである。課題としては、特定の市場要素の選び方が難しく、単一の資料から全体的なことがらを把握することが難しいということがある。
   
  探究的調査
  ある特定の意思決定で、仮説の立案や計画案を立案する為に行う。このために特別の調査が行われる場合もあるが、多くの場合様々な調査で収集した、マーケティング情報などの二次的加工情報が用いられることが多い。
   
【ち】  
  調査票⇒質問票
   
直接資料法
  調査資料を整理する方法の一つ。調査する内容について、生産量、販売高、利益高などの実績値を中心にデータを直接分析し、調査資料をまとめる方法。 そもそも実績値とは、様々な要素が混在したマーケティング活動の成果である。ある程度の長期間にわたってみることで、異常値や不規則な変化は除去され、将来を推定することも可能だ。ただし、実績値が短期間であったり、異常値が多い場合や悉意的に数値が作られている場合には、将来を推定する事は出来ない。また、この方法はどんな要素がどんなように関係しているかということには、分析が出来ない。また、調査データの分析が単純である反面、将来の変化を予測する為の方法としては問題が多い。
   
【て】  
  ディプスインタビュー⇒深層面接法
   
  デモグラフィック分析
  デモグラフィックスとは、一般的に人口学、人口統計学のことを指す。マーケティングでは、これらの人口統計学を基礎とした様々な要素によって、市場動向、市場規模、市場特性などの市場状況や消費者に関する調査を行う事をいう。主に二次的資料である既存データから、消費者の年齢、性別、家族構成、所得、職業、学歴、居住地域など、比較的容易に入手できる資料を用いる。国勢調査や人口動向調査などは、しばしば用いられる基礎資料である。これらのデータを整理、加工して分析し、情報収集する。
   
  デルファイ法
  ヘルマーを中心にして創案された技術的予測手法の一つ。古代ギリシャの経験則を活用した方法とも言われる。 有識者や専門家グループに、新技術、新商品、また超現実的な将来の可能性を、そのグループに個別に質問し、その分野が実現できるのか、実現できるとすればそれはいつ頃かを回答してもらい、その結果を集計し、そのグループに対し、何回かにわたって再質問を行い、それをもとに彼らの実現値あるいは期待値の幅を求め、収斂させていく方法。
   
電話質問法
  質問調査法のうちの一つ。インタビュアーが調査対象者に調査内容を電話で質問し、回答してもらう方法。電話は即効性、即時性があり、広告の効果測定やテレビの視聴率調査などに利用される事が多い。 電話質問法の特徴は、短時間で調査が出来、費用が安価なこと、電話帳から無作為抽出して、標本調査が可能なこと(最近は電話番号からコンピュータでランダムにサンプリングが出来、自動応答出来るシステムも開発されている=ランダム・デジット・ダイヤリング)、一般に拒否率が低いことなどである。問題点としては、電話のために単純な質問に終わる事、必要な情報が充分に得られないこと、調査対象者の生活情報が把握できないこと、このため回答の信頼性に欠けること、絵や写真が使えないことなどが挙げられる。
   
【と】  
  投影法
  投影法は、自分を他の人やモノ・状況に投影して、自分を表現する事を補助する為の心理的技術法である。マーケティングでは、自分の欲求や日常生活での態度、さらには潜在的な習慣など、他の人やモノに投影して、消費者の購買行動や購買動機を明確化する方法として利用される。 投影法には様々な手法があるが、主なものとしては絵画統覚法、ロールシャッハ・テスト、語句連想法、文書完成法、マンガ完成法、ロールプレイングテスト、推測法、描画テストなどがある。投影的質問とは、「あなたはこの場合どうすると思いますか」という二人称的質問をするかわりに、「あなたのようなOLだったらこういう場合にどうすると思いますか」と三人称で質問する。 このような質問法を、第三者テクニックと言う場合もある。
   
等間隔抽出法
  標本調査で行われる標本抽出法の一つ。系統的抽出法ともいう。母集団の全てに通し番号をつけ、ランダム(乱数表など)により出発番号を決め、一定の間隔毎にサンプルを抽出して行く方法を言う。この一定の間隔を抽出間隔といい、最初の出発番号を抽出起点と呼ぶ。 等間隔抽出方法は抽出作業が単純である為、無作為標本抽出では広く使われている方法である。
   
  動機調査
  モチベーションリサーチという場合も多い。 動機調査とは、消費者はある特定の商品は購入するが、他のメーカーなどの同程度の商品は購入しない等の購買・受容行動が、なぜ起こるのか調査する手法である。調査方法としては、主として投影法などを組み合わせた定性的調査によって行なわれ、購買行動を起こさせる要因、広告の受容や拒否を起こさせる要因など、消費者行動の心理的プロセスを検討するものである。 動機調査の代表的な調査方法としては、深層面接法、集団面接法、投影法などがある。動機調査の特色は、アンケート調査など、定量的な調査方法では把握できない人間の購買心理や欲求の質がつかめること、消費者行動がより詳しく把握できる事などである。課題としては、調査経費が比較的高く、また結果を統計的に処理しにくい点である。