マーケティング&リサーチ用語集

【か】  
  絵画統覚法
  投影法の一つ。あいまいな絵画イラスト、写真等を示し、その一枚の状況から想像される前後の物語を構成してもらう方法である。いわば連載小説に、後から挿し絵入れるのとは反対である。その絵が示す状況に自分自身をかさねることによって、対象者は物語の中に心理的感情を表現する。 臨床心理学で他にロールシャッハテスト、主題統覚テストなどがあるが、マーケティングリサーチでは利用するのはこれらの応用である。
   
  会話完成法⇒マンガ・イラスト完成法
   
  価格調査
  一般に、商品の販売の定期的調査をいう。価格政策に関する調査と価格効果そのものについての調査がある。いわばこれは、特定価格維持政策か、あるいは価格による差別化か、また、その場合の条件など価格政策に関する調査・分析を行うためである。 また、特定の商品価格の価格比較のための調査をいう場合もある。他商品との比較や、特定価格を設定した場合に、その価格の妥当性あるいは消費者の対価格行動などを検討する為の調査である。
   
  家計調査
  消費者の家庭における収入と支出の実態を明らかにするための調査。 一般には総理府統計局が実施している「家計調査」を指すことが多い。
この調査は、全国の一般世帯と勤労者世帯を対象として家計収支の調査を行い、都市別、地域別、職業別、収入階層別に世帯特性を把握し、国民性格の実態を明らかにしている。 この調査は、景気動向における消費行動の傾向の測定や、国の経済政策や社会政策の立案のための基礎資料を提供する事を目的としている。また、企業や研究者に時系列的に消費構造を知る資料として広く利用されている。
   
  観察法
  オブザベーション法ともいう。調査の対象を人間や機器によって観察し、写真の撮影スケッチなどによって記録し、調査のデータを収集する方法。具体例としては、店舗の入口で、時間帯によって集客がどのぐらい変化するか調査したり、交通量調査といって、人や車の流れを調査したりする方法などである。
観察法の長所は、調査結果が具体的なため、正しく記録さえすれば、調査員の主観が入りにくく、このため、調査結果が客観的である。 反面、調査にあたっては多大の時間と費用がかかり、調査員はかなりの経験をもつ必要がある。 また、ある特定の人の行動は分かるが、その行動の動機などはわからないなどの短所がある。 最近はコンピュータとカメラを連動させた、自動測定観察機材も利用されている。
   
  官能検査
  官能テストともいう。人間の感覚による検査を行う。五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)で検査することから、感覚テストとか、かなりの経験や熟練が必要なため経験的検査法ともいう。「利き酒」や「ワインテスト」なども広くはこの官能テストに入る。従って、特に食品や飲料品、形やデザインが重要商品など、味や香り、見た目の良さなど科学的測定が難しい商品特性を検査することに利用される。機械器具や設備を必要とせず、特別の科学的専門知識や検査技術を必要としないで迅速に検査でき、しかも経済的であるので食品や飲料などの商品検査に広く用いられることが多い。 しかし、感覚によるもので主観的評価になりやすく、かなりの経験を積んだ熟練者以外には困難な検査方法である。研究者に時系列的に消費構造を知る資料として広く利用されている。
   
【き】  
機器観察法
  観察法の一つ。人的観察法が主に人の目によって行われるのに対し、機器観察法な観察のための操置を用いて行うもの全体を指す。 代表的な機器観察法を行っているのはテレビの視聴率調査で、テレビ視聴率メータを取り付けたテレビで視聴時間を観察するものだ。 この他、様々なセンサーによる入来店者調査や監視カメラによる測定、またアイカメラ(視覚のトラッキング情報の測定記録)、タキスト・スコープ(ある瞬間に露出した広告や商品の認知度、時間の測定、記録)などがある。
   
  企業イメージ測定法
  CIP(Campany Image Profile)法ともいう。企業や商品のブランドのイメージを測定する一つの方法で、特定のイメージを肯定頻度の高さで測定する。 セマンティック・ディファレンシャル法(SD法)が、親しみやすい、近寄りがたい、という正反対の測定であるのに対して、CIP法では例えば、親しみやすいというひとつのイメージの高さで測定する。この結果、広範囲でポジティブなイメージ特性を調査でき、しかもSD法と同様に、因子分析が可能である。さらに、Yes・Noなどの調査で使い方が簡単であることが特徴。 企業イメージ以外にも、商品イメージなどの測定にも応用されている。
   
  企業調査⇒実態調査
   
【く】  
  クーポンテスト
  企業や店舗などが行うクーポン広告による調査法。クーポンチケットの返送数により、その多い、少ない数から広告効果の測定や直接的反響を知るという方法。さらにクーポン広告に調査項目を刷り込む事により、販売方法や広告表現物の商品、コピー、キャラクター、イラストなどのイメージを調査することも出来る。 また、最近ではコンピュータによって顧客のデータベースや顧客管理に行うシステムも登場している。
   
  グリーン・マーケティング
  環境マーケティングともいう。1970年代の公害問題から、1980年には地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、海洋汚染、野生生物種の減少、廃棄物問題など、地球環境をとりまく課題が注目された。マーケティングはこれまで、環境問題や野生生物との問題とは遠い存在であった。 しかし、米国のピーティーは1992年にグリーン・マーケティングを提唱し、「顧客や社会の要求を、利益を得ると同時に可能な限りで確認し、推測し、満足させることに責任をもつマネジメントのプロセス」と定義した。グリーン・マーケティングは、ソーシャル・マーケティングと同じフェーズにあり、社会全体と消費者のニーズ、利益を重視する。 特にグリーン・マーケティングは地球環境と人間社会との生態的な均衡と共生をはかるためのマーケティングコンセプトである。
   
  グループインタビュー⇒集団面接法
   
【け】  
形態別分析
  コスト分析手法の方法。マーケティング活動によって生じる原価であり、これらの分析を通じてマーケティング方針設定ならびにマーケティング計画立案に有効な資料を提供できる。 この方法は、給料、資金、旅費交通費、通信費、広告費など一般管理費の発生形態を基礎とし、企業の営業比較分析といわれ従来から行われてきた。特徴としては、過去の同じ経費と比較出来ること、売上高に対する割合で比較出来ること、競争企業や業界全体と比較が出来ることなどである。
   
  ケーススタディ
  定性的調査手法の一つで、事例研究ともいわれる。消費者や企業、販売店、店舗などの個別状況を詳細に調査する方法。特に企業調査や販売店、店舗調査などの実態調査に多く用いられる。 ケーススタディには様々な方法が用いられるが、もっとも代表的なものは訪問面接法、あるいは観察法などを併用したものだ。通常、個別調査の前には第一次データとしてデモグラフィック情報やそれらを分析、または加工した第二次データを整理して基礎資料とする。事例研究では調査対象数よりも、対象の「質」が問われる事が多く、目的に適合した調査対象者が抽出されることが望ましい。
   
  検証
  一般に検証とは仮説あるいは仮説モデルの妥当性を、実検あるいは測定データに照合して評価を行う事を指す。マーケティングリサーチでは、実査(様々な調査)を行う事で前提となる仮説の検証を行うという。計量経済で利用される統計学では、仮説で設定された未知要素を測定されたデータで推定し、その仮説の妥当性を統計的に検証することをいう。
   
【こ】  
購買意向調査
  消費活動は消費者のあいまいなある一定の将来的予測によっておおよその行動が決定される。購買意向調査は、このような購買行動に関する要素を調査するものである。この結果、企業の販売予測、販売計画のあいまいな将来予測の基礎データとなる。 また、これを広範囲、定期的に行うことで、長期的販売予測や、経済予測や需要予測にも利用できる。さらに、一定間隔毎に繰り返し行うことで、消費者の商品サービスへの受容態度の変化、購買品目の予測などを知る事が出来る。
   
  購買行動モデル
  購買行動、消費行動は、文化人類学、民族学、社会学、心理学などの分野で個々に「人間行動の解明」を行ってきた。これらの研究結果から、人間行動学という形で包括的研究も行われてきている。 特に有名なものでは、ハワード=シェス・モデルがある。これは人間行動の「刺激-反応の学習理論」に基づいている。これを応用し、企業が顧客に与える刺激に対する反応過程を解明することを利用したものである。 またさらに、消費者のメディア心理研究なども行われている。最近では、広告やメディアなどについても消費者の購買行動にかかわっていると論議されている。
   
  購買動機
  購買動機は消費者の購買の行動を起こさせる要素とその方向可能性をいう。一般に行動を起こす動機は、その個人の性格や生活態度といっ多くの行動決定要因と複雑に絡み合っている。企業の商品やサービスの受容性をみるためには、そうした消費者の行動を決定する様々な諸要因を発見する必要がある。 購買動機の要素として、有名なものにコープランドの5分類があり、購買慣習を(1)基本的購買動機、(2)選択的購買動機、(3)合理的購買動機、(4)価格購買動機、(5)愛顧動機としている。
   
  語句連想法
  言語連想法とも言い投影法の一つ。また、連想テストである心理学的分析手法でもある。動機調査(モチベーションリサーチ)に利用される事が多い。文字や単語を一つずつ、一定の間隔で対象者に示し、制限時限内で連想した単語を反射的に回答。これを分析してその結果にいたる動機を解明する方法。具体的には商標、ブランド名、会社名などのイメージを測定するのに使われている。 また、調査者が提示する言葉を連想刺激語といい、調査対象者の商品、スローガンの回答を反応語という。この反応語に対して、なんらの制限も付けずに、調査対象者に自由に回答させるのが自由連想法である。さらに、ある選択肢や条件を付けたものから回答させるのを制限連想法という場合もある。
   
  コピーテスト
  広告や販促物の表現内容の効果を検証する方法。広告物のコピーやビジュアル表現の訴求度の調査で広告を出す前のテストと出した後のテストがある。 前者では、内容を事前に対象者へ見せた上でのグループ・インタビューや、消費者のアイキャッチ測定のためのアイカメラ、タキストコープによるテストがある。後者には、原稿あるいはオンエアされた広告などを見せた上での質問紙調査が多く利用される。